Testing
Testing two
Saturday
Mar242012

synapse次の公演の準備、始まっています。

昨年の10月の公演、また2月の横浜赤レンガ倉庫での公演に引き続き、次は5月あたりを目指して自主公演を考えており、今、計画・稽古を進めています。

まだ、詳しい演目や方向性などを練っている段階ですが、前回の「Intracellular Memories - 細胞の記憶」の第2弾をを発表した時のように、synapseの新しい可能性にチャレンジできるような公演になればと思っています。

先日の稽古では、2010年に発表した"Once You're In"を再演するため、さやかと稽古をしました。あの作品は、2009年の末に私たちの祖父が亡くなったことをきっかけに創った作品です。私たち姉妹にとってこの作品は特に特別なものなのですが、2年半がたった今、去年の震災も経験し、この作品にたいするアプローチも自然に変わってきていると思います。再演することにより、この作品がどのように変化していくのかがとても楽しみです。

 

 

「Intracellular Memories - 細胞の記憶」もまた、役者の久保寺哲也さんと共にさらに発展させ、より強い作品に仕上げていきたいと思っています。

また稽古の様子など、ブログで報告していきます!

みなみ

Wednesday
Mar212012

何のために踊る?

ヴィム・ヴェンダースのドキュメンタリー映画『ピナ 踊り続けるいのち』については書きましたが、先日、ピナのもう一つのドキュメンタリー映画『ピナ・バウシュ 夢の教室』も観てきました。これはピナの代表作である「コンタクトホーフ」を40人のティーンエイジャーに振り付ける様子を描いた映画です。踊りの経験のないごく普通の子ども達が、ピナの作品に触れる事で、自分に自信を持てるようになり、内気で恥ずかしがりやだった子ども達がたくましく成長していきます。このプロジェクトに参加する前にはピナの名前も知らなかったような子達ですが、最後の舞台ではピナの信念がこの子ども達の身体や魂の中に深く宿っていました。

ピナのカンパニーで長年踊り続けた、大ベテランのジョセフィン=アン・エンディコットとベネディクト・ビリエが子ども達に振りを教えます。彼女達が何度も映画の中で、「感情を表すために踊るの」と言っていたのが印象的でした。

思わずさらっと聞き流してしまいそうなフレーズです。でも、今の私にはすごく響く言葉でした。感情を言葉ではなく、動きで表す事がどんなに大変な事か、そして大事な事か、あらためて考えました。言葉にならないような感情を動きで表す。でもこれは決して、言葉にできないから、動きで「曖昧にする」という事ではなくて、言葉と同じくらい、もしくはそれ以上のパワーで感情を表現する、という事なのだろうけど、そこのところがすごくすごく難しいし、一生真剣に向かい合って行かなければならないところなのだと感じます。

いろんな人がいて、いろんな表現方法をもったアーティストがあって、それぞれの形がある。だからアートやダンスの定義もそれぞれでいいと思います。感情を表すために踊らない人もいるでしょう。きっと他の目的がある人もいるでしょう。でも、私にはこのピナや、ピナのダンサー達が追い求める世界が強く胸に突き刺さりました。

ロシアの音楽家のムソルグスキーの言葉に

芸術はそれ自体が目的なのではない。人間性を表現するための手段である。

とあります。

表現、とは一体何なのか、改めて考える今日この頃です。

saya

 

Sunday
Mar112012

最近の私のインスピレーション

最近は、いろいろ舞台を観に行ったり、展覧会に行ったり、本を読んだりして次の作品のリサーチも含め、充電の時間を過ごしています。中でも特に衝撃的だったものを今日は紹介してみたいと思います。

まずは、2月の終わりにBunkamuraに観に行った、シディ・ラルビ・シェルカウイ振付けの「テヅカ」。シェルカウイの作品はロンドンに住んでいる時にも何回か観た事があったけれど、今回は手塚治虫をモチーフに作品を創ったということで大変興味深かった。一体どんな風に手塚治虫の世界を描いて行くのか全く想像もつかなくて。とても意外なテーマだな、と観る前から感慨を抱きました。手塚治虫作品の一つを選んで作品にするのではなく、作家本人をテーマとして長編のダンスを創って行く、これだけでも衝撃的でした。手塚の哲学や倫理的な思考、そしてタブーなことに真っ向から迫っていく態度にシェルカウイが魅せられたことがよく伝わってきました。シェルカウイは、手塚の複雑な世界を、ダンス、演劇、武術、音楽、映像、書道、とあらゆるジャンルを使いながら、やはり複雑に描いていて、そのスケールの大きさに(手塚、シェルカウイの両方に)圧倒されました。一つ一つの要素がものすごいハイクオリティー。パフォーマーの身体性が優れているのは言うまでもありません。音楽や映像も超一流。だけど、どれか一つのジャンルでこの作品が描かれる事はなく、全ての要素が常に共存しながら進んでいくのです。もはや、ダンス作品、という枠には収まりません。それぞれの要素の主張が同じだけ強く使われていて、彼を振付家、と呼ぶのも違うな、と感じました。2時間半くらいの作品だったかと思いますが、どのシーンもとにかく強い。彼のやりたい事がすごく強く濃く伝わってくる。でもやりたい事をパッションだけでとにかくやる、という感じはいっさいなく、舞台上で起こる全ての事が深く計算され、調べ上げられているのは確かで、その創り方の厚みにも感動しました。

今まで彼の作品は、結構身体性を全面に押してくるタイプのダンス作品、という風に理解していましたが、この作品でその印象がすっかり覆されました。あらゆるジャンルをトータルに、巧みに操りながら表現して行く演出の力は本当にすごかった。これからはこういう風にジャンルで分けてしまう事なく、使える物は全て使って表現する作品がどんどん増えてくるのかもしれない、と何か新しい流れを感じました。手塚を使いながら、シェルカウイ自身のこの世に対する哲学が表現された舞台でした。

 

 

次は、ヴィム・ヴェンダース監督の「ピナ 踊りつづけるいのち」という映画。もう2回観てしまいました!もしまだ観ていない方はすぐに観に行ってください!!ピナを失ったヴッパタール舞踊団のダンサーたちがピナについて語ったり、「カフェ・ミュラー」、「春の祭典」、「フルムーン」、「コンタクトホーフ」などの代表作、また劇場ではなく、森、川、モノレールや工場などでダンサーたちが踊る3Dのドキュメンタリー映画です。ピナの大ファンの一人として、「やっぱり私たちは大変な人を失ってしまった」と絶望にも似た気持ちになりました。でもそれと同時に、ダンサーたちの身体の中にしっかりとピナの魂が生き続けているのが映像からはっきりと伝わってきて、改めてピナの素晴らしさを感じ、涙が溢れました。ダンサーたちの言葉から、ピナは彼らにとっては振付家以上の存在で、ダンス、という方法をを通して、自分の身体で生きる事、をダンサーたちに伝えたかったんじゃないか、とも思いました。彼女の素晴らしい作品の数々が観られたのもよかったけれど、ピナのような人がいなくなった世の中をどんな風に生きて行けばいいのだろう、と考えさせられる映画でもありました。ダンスファンでない方も、是非この機会にピナの世界に触れてください。いつまで上映されるかは決まっていないようですが、そんなに長い間はやらないようですので、このチャンスを逃さないでください!

 

 

最後に今日観てきた、松井冬子さんの「世界中の子と友達になれる」という展覧会。松井さんの絵は、日本画の技術を使ってとても繊細で、美しく、やさしいタッチで、精神的、肉体的な痛み、狂気、ナルシシズム、性、生と死など、人生のダークでグロテスクな部分を描きます。その両極端なアプローチ自体が私にはリアルに感じられました。この世はものすごく美しく、ものすごく醜いもの。でも松井さんの描くグロテスクな要素は、決して、目を背けたくなるような、ただショックを与えるためだけの気持ちの悪い物、とは全く違って、むしろ目を凝らして見たくなるものでした。特に女性であるの私として、身体で感じてしまう、自分の中にも確かにある感覚が描かれているような気がしました。きれいな物を美しく、グロテスクな物を気味悪く、という作品は沢山見てきましたが、両方を持ち合わせている作品を見た事はあまりなく、松井さんの作品はもっともっと見てみたいな、とまた一人、インスピレーションになるアーティストが増えました。こちらの展覧会は横浜美術館で来週の日曜日18日まで!お見逃しなく。

 

私たちsynapseも今年は何本か定期的に公演をうって行きます。いまいろいろと計画中です。近日中にお知らせします。

saya

 

 

Monday
Mar052012

3月のダンスクラスのお知らせ

もう3月ですね。

外はまだまだ寒い日が続きますね。早く春にならないかなぁー、と毎日考えています。。

 

今月のsynapse ダンステクニッククラスは、細かい動きの仕組みに注目していきたいと思います。いつものウォームアップエクササイズや、フレーズを「あ、いつものやつね。」と流ししまうのではなく、改めて動きの細部まで見直す作業をしていきます。「動きの細部」とは、例えば、ポジションAからBに移る際、動きのイニシエーションポイントはどこなのか、同じ動きでも、右の肩甲骨を意識して回るのと胸骨を意識して回るのでは、まったく違います。また、動きのダイナミクスも、動き一つ一つを、プレパレーション/ハイライト/コンクルージョンの3つに分けて、それをつなげて抑揚のある豊かなフレーズにしていく作業をします。

下記が今月のスケジュールです。みなさま、どうぞいらしてください!

MARCH

日付:

3月14,21日  18:00-20:00

*7,28日はお休みです。


場所:Cloud 9 Studio (南武線/小田急線 登戸駅下車 徒歩1分)

 

レッスン料:

初回お試し― 2クラス ¥2,500(1ヶ月有効)

ドロップイン― ¥2,500

5回券 ¥12,500(2ヶ月有効)

11回券 ¥25,000(10クラス+1クラスフリー、4ヶ月有効)

 

MAP:

 

クラスの内容は、こちら

みなみ

Thursday
Feb232012

Yokohama Dance Collection EX 無事終わりました!

先週の土曜日、Yokohama Dance Collection EXのショーケースでの本番無事終わりました。

今回もたくさんの方々の観に来ていただき、どうもありがとうございました。

 

今回の作品「Intracellular Memories - 細胞の記憶」第2弾は、パフォーマーとしてとてもチャレンジングなものでした。初めての役者さんとの共演。朗読とダンスのバランス。また、役者とダンサーとしての関係とキャラクターの関係性。

10月の公演のときに、松本大樹さんとさやかとでトリオとして発表したときとは、自然と、違った雰囲気の作品となり、パフォーマーとしてもまったく別の創り方をしました。面白いことに、同じ詩(テキスト)と使い、動きのマテリアルもほとんど10月のときと同じだったのにもかかわらず、久保寺哲也さんと私の組み合わせで自然と、10月にはなかったまた新しいキャラクターがどんどん出来上がっていったような気がしました。

以前にもブログに書きましたが、久保寺さんとは普段からグループD.I.L.で朗読劇を一緒に勉強・公演をしています。お互い亡き祖父の岡田陽先生に朗読劇を通して、表現をするということを教えてもらった仲間です。私やさやかのダンスは、やはり小さい頃から長年、岡田陽先生から教わったことが原点となっています。久保寺さんとは、ダンスの作品で共演をするのは初めてでしたが、やはり、「表現をする」ということに対しての共通理解がしっかりできているからこそ生まれた一体感を感じました。ジャンルは違えども同じものを目指して、舞台に立っているのだなと感じました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その久保寺さんが、今回の公演の感想を書いてくださいましたので、載せさせていただきます。

 

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今回の作品に参加させてもらうにあたり、二つの事を心にしっかりと刻んで取り組みました。

一つ目は、
いつも朗読をする時に気をつけている事を、より強く思う。
mind picture リアルに感じてまるでその場にいるかのように、本当に景色や物を見ている目線をする。
五感全てを研ぎ澄ませて、想像力を働かせて、表現をする。
朗読も表現力もまだまだである自分は、これが大事で特に力を入れないと、観客に伝わらない事を理解しています。

二つ目は、
世界は突然、裏返る。

昨年の大震災が頭に浮かびました。
もうすぐ一年が経ってしまうけれど、2011.3.11の東日本大震災は、まさにその言葉のような出来事でした。

大自然の圧倒的な力に呆然となり、人間が創り出してしまった物に恐怖を覚え…。

昨年被災地へ行ってきました。
映像だけでしか見ていなかった場所に実際に立った時、怖くなりました。大切な人を、大事な物を、一瞬にして奪い去ってしまった大自然の力に心底怖くなりました。それでも残された人は生きていかなきゃいけない。時間はかかるけれど、再生していかなくてはいけない。時は止まる事なく流れていくのだと…。
本当のところ、被災地の人々の気持ちが分かるわけがない。実際に失っていないのだからわかる訳がない。想像しかできないのです…。

一年が経ち、僕ら東京の人はあの時の気持ちが、普段の生活の中で忘れてしまった訳ではないだろうけれど、薄れてしまっているような気がします。日々の生活を送っていれば、忘れてしまう事は当然ある。
だから僕は、考えないでいる事はあっても、絶対にあの時の感情を忘れない人間でいたいです。何年経っても…

本番はとても集中できました。
本番でしか味わえない見えない糸がピーんと張り詰めたような空気の中、自分自身楽しむ事ができました。みなみのダンスに良い具合に調和出来たような気がして、あっという間の15分でした。

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久保寺さん、本気のパフォーマンスをありがとうございました。共演できてうれしかったです。synapseの新しい可能性を感じました。これからも末永くよろしくおねがいします。

*写真は私たちの仲間のひとり、Marcellus Nealyさんの作品です。今年もすばらしい写真をありがとうございました!!

みなみ